
富士山を見ながらシイタケの菌打ちと薪割り体験【体験レポート】
2025年2月22日(日)山梨県大月エコの里にて、シイタケの菌打ちと薪割り体験を開催しました。
参加者が榾木(ほだぎ)づくりや薪割りに挑戦し、自然の営みや里山の保全について学ぶ貴重な機会となりました。
主催:河津様より一言
イベントは、第一回目は皆様にご参加いただいた方々に楽しんでいただけたこと、第二回目は百五十の榾木(ほだぎ)づくりと五百キログラムの薪割りというノルマの完遂を前向きに進めました。
「飽きたし、そろそろ疲れたし、帰ってきて…」なんて思った方々を、
甘酒と豚汁で二回も引き止め、頑張っていただきました。
年に一度、数時間のイベントですが、スタッフは一年前から準備を進めています。椎茸の原木栽培に携わるのは、八十五歳の大ベテラン、経験七十年の講師。講習価値百万円相当の知識を惜しみなく提供していただきました。
「なぜ椎茸は木にいるのか?」
そんな気づきを得ていただければ幸いです。これからも、どこかで聞いたことのあるような「自産」は今月エコの里のフィールドで、「自消」は四方津高柄山農園で体験できるようなイベントを企画してまいります。
参加者の声
自然豊かな里山の中で、自分の手でシイタケの植菌イベントに参加させていただきました。 自然豊かな里山の中で、自分の手でシイタケの菌を植え付ける作業は、とても貴重な体験でした。
東京在住 Tさん
「来週の土曜日にキノコの植菌体験がありますよ」
子供の友人のお母さんから声をかけられたのがきっかけでした。
うちは、年子の子供(4 歳男児、6 歳女児)がおり、毎日都会の狭い家の中を走り回っています。ちょうど1 年ほど前、3 歳になる息子が外に生えているきのこにやたら恐怖心を覚えはじめたため、少しでも恐怖心が無くなればとの思いで自宅用の‘しいたけ栽培セット’を購入しました。木や地面からいきなり生えてくるきのこに対して、恐怖心から少しは親近感に変わってくれたのか、その後小学館のきのこ図鑑を購入したところ、どんどんきのこにはまっていきました。と同時に息子の父親も息子以上にきのこにはまっていきました。息子はきのこを食べるのはあまり好きではなく、きのこの生態や毒性に興味があるようで、自分できのこ図鑑を書くほどのきのこ博士になりました。父親の興味も負けず劣らずで、たくさんきのこに関する本を読み漁っています。
そんな背景があり、父親に「山梨でシイタケの植菌体験が来週あるって。行く?」と聞くと、即答で「絶対行く!」との返事。彼らの影響を受けている娘もかなりきのこに詳しくなっており、うちでは遊園地などよりももっと楽しみな家族イベントとなりました。予定を調整して、宿泊の予定も立てて、いざ出発、天気は晴れ。多少の渋滞はあったものの、都内から思った以上に近い場所、インター下りてすぐに都会から脱出した感覚が味わえることにまず驚きでした。会場に遅れて到着すると、開会式が終わっていましたが、早速参加者の皆さんが木にドリルで穴を開けたり、金槌で何かを打ち付けている姿が目に入りました。周りは大人ばかりで子供の姿はなく、うちの家族は場違いなところに来てしまったのか、なんて思ってしまいました。
係の方が案内をして下さり、『原木シイタケ栽培の要旨』のプリントを頂き、早速植菌体験が始まります。まずは大人が原木にドリルで案内される通りに穴を開けていきます。はじめはドリルの扱いに不慣れでしたが、すぐに慣れました。穴を全部開け終わったら、鉛筆の先くらいの小さな種駒を開けた穴に金槌で打ち付けていきます。いよいよ子供たちの出番です。まずは金槌で打つ作業に慣れていきました。本物の金槌を使うのは初めてでしたが、すぐ楽しんで打ち付けられるようになり、種駒も自分で入れる作業までやり始めました。子供にちょうどいいくらいの楽しめる作業で、ここからシイタケが生えてくるなんてすごいねー、と言いながら作業をしていました。でも、今日植菌しているシイタケは一体いつ生えてくるのか、、、近くにいた係の人に尋ねると、「2 年後に生えてきます。」想像以上に遠かった、、、
ある程度作業がひと段落したところで、子供たちは周囲を気にせず自然の中を走り回っていました。それもまた楽しそうでした。一番熱心だったのは父親で、最後まで作業を行い、係の方と最後までずっと話し込んでいました。自分たちで植菌した原木に愛着が湧いてしまい、特に父親の持って帰りたい願望が強くて購入させてもらうになりました。2年後は遠いなあ、なんて思っていたら 1 年後にシイタケが生えてくる原木も売られているそうで、もちろん 1 年後に楽しめる原木も購入しました。帰りの車は原木の存在感が大きく、子供達が小さくなりながらも、自宅に連れて帰りました。 1 年前に購入した‘しいたけ栽培セット’は一体どんな風に作られているのか、不思議に思っていましたが、生えてくる前の準備段階に似た体験ができるなんて思ってもみなかったので、親にとっても子供たちにとってもいい体験になりました。そして、1 年後、2 年後にも楽しみは続きます。(PDF版)
東京在住 Sさん